手外科センターについて
概要
手外科は肘から手指に至る外傷、疾患を取り扱います。2010年に日本手の外科学会は一般社団法人となり、日本手外科学会(手の、のがなくなりました)と改められ、広告の出来る専門医、標榜科としての手外科が可能になろうとしています。
手外科の守備範囲は広く、一般の手の病気や外傷に加えてバイク事故後に多い頚部での腕神経叢損傷、肘関節部の神経障害である肘部管症候群、下肢における重度外傷で皮弁や血管、神経縫合を要するものは手外科医が担当することが多いため、肩、肘、下肢を含めた四肢全体を治療します。
下記の疾患、外傷を専門としていますのでどうぞご相談下さい。
医師紹介
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疾患とその治療法について
「日本手外科学会ホームページ(代表的な手外科疾患(手外科シリーズ))」からも詳細をご確認頂けます。
●胸郭出口症候群:
鎖骨レベルで神経と血管が圧迫され、手指がしびれる疾患
●変形性肘関節症:
外傷や加齢的変形が原因で肘関節痛や可動域制限を生じる疾患
障害が強い場合は手術が行われます。
●野球肘:
少年野球選手に多い肘関節疾患
大部分は保存療法で改善します。
●肘外側上顆炎:
フライパンなどを持つと肘の外側が痛くなる疾患(別名:テニス肘)
局所注射や専用のサポータ固定が有効です。
●前腕回旋障害:
骨折後や先天性の変形で手のひらを上下に返しにくい障害
先進的な手術療法を行っています。
●TFCC損傷:
手首の捻挫後に痛みが続く場合、TFCCという三角線維軟骨複合体の損
傷が生じていることがあります。 MRIと関節鏡による精密検査を行います。
●リウマチの手:
関節リウマチにより変形した手指の機能の回復を目指します。
滑膜切除術、関節形成術などが行われます。
●上腕、肘、手部の骨折:
特に、高齢者の転倒時に生じる手首の骨折(橈骨遠位端骨折)は急増しています。
橈骨遠位端骨折には、ギプス固定または手術療法が行われます。
●手部の腱、神経損傷:
手部の腱縫合は術後に癒着を生じやすいため専門性が求められます。
また、作業療法士による綿密なリハビリも必要となります。
細い神経の断裂にはルーペや顕微鏡を用いて縫合します。
●手根管症候群:
手首の部位で正中神経が圧迫され,手のしびれを生じる疾患
大変、多い疾患であり、手根管へのブロック注射が無効な時、手術が行われます。
当院では小侵襲の方法として内視鏡による手根管開放術も行っています。
●指の変形性関節症:
ヘバーデン結節といわれ、指の第1関節が腫れて痛くなる疾患
当院ではテーピング療法を指導しています。
●指のばね指:
屈筋腱の腱鞘炎による障害で多くの方に生じます。
中高年の女性に多く、局所注射が第1選択になります。
注射の無効例では10分程度で済む日帰り手術を行います。
●手部の軟部腫瘤:
多くはガングリオンと呼ばれる良性の腫瘤です。
●指の拘縮(固く動きにくい状態):
骨折や腱損傷後に生じることがあり、装具療法が行われます。
改善のない場合は専門性を要する手術が行われます。