循環器内科
概要
日本人の心臓疾患での死亡率は悪性腫瘍についで2番目となっています。これは食生活の変化(脂肪食が増えたこと)、自家用車の普及で運動量が減ったことなど生活習慣の変化に起因するものといわれています。これに伴い肥満、生活習慣病(高血圧症、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症など)の増加が盛んにマスコミ等に取り上げられているのは、ご承知のとおりです。この生活習慣病の合併症として、虚血性心疾患(急性心筋梗塞、狭心症、虚血性心不全)、末梢血管疾患、慢性腎臓病が増加して来ています。
当院循環器内科では、虚血性心疾患、心不全、不整脈、末梢動脈病変、その他の心疾患(拡張型心筋症など)に対して検査、治療を行なっています。
医師紹介
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特長
虚血性心疾患
(特に急性心筋梗塞、不安定狭心症、安静時または労作性狭心症)
外来で、心電図、負荷心電図(トレッドミル検査)、心エコー検査、CTによる冠動脈造影(CTA、造影剤の点滴が必要、腎疾患のある患者さんには原則出来ません)を行い、冠動脈疾患の精査、治療に役立てています。この一連の検査の結果、必要があれば、心臓カテーテル検査(1日入院)、冠動脈形成術(ステント留置術、バルーンによる拡張術)(大抵は1泊2日の短期入院)を行ないます。2016年3月には病院開設以来PCI件数は1100例に達しました。
心不全
入院していただく場合が多く治療とともに、心不全の原因精査を行なっています。
不整脈
不整脈の特定、治療(主に薬物治療)、必要があれば専門病院への紹介を行なっています。
末梢動脈病変
主に、下肢の閉塞性動脈硬化症
ABI(下肢動脈の狭窄・閉塞を評価)、SPP(足の還流圧測定)でスクリーニングを行い、必要があれば、下肢動脈造影CT(CTA)、下肢動脈MRAを行い、必要に応じて下肢動脈にカテーテルを入れて造影する検査(1日入院が必要です)をおこない、治療方針を決めます(この場合、検査と同時に治療することも可能です)。治療は主にバルーンによる拡張術かステント留置術をおこないます。検査のみでしたら、原則1日入院、治療でしたら、1泊2日入院が必要です。
大切なことは、冠動脈疾患や末梢動脈病変の治療後いかに再発を予防するかです。これには高血圧症、糖尿病、脂質異常症の適切なコントロールが必要です。患者さん自身の生活習慣病の改善(食生活と適度な運動が必要です)と外来通院加療による薬物療法をしっかりと行い、二次予防に努めています。
なお、心臓、大動脈などの手術が必要な場合、関西医科大学病院、京都府立医科大学、大阪医大付属病院、大阪大学附属病院、京都大学付属病院、宇治徳洲会病院、枚方公済病院、武田病院(京都)などの心臓血管外科に迅速に紹介しています。