治療・診断設備について
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充実した診断設備について
マンモグラフィ・エコー装置
- 両施設のマンモグラフィに導入されているトモシンセシスはX線管を動かしながら撮影を行い、3Dのデータを作成することができます。日本人女性の乳房は高濃度乳腺が多く、従来の撮影方法では乳腺に隠れて見えなかった病変が確認しやすくなります。また圧迫時の痛みを軽減する工夫がされているため、患者さんの苦痛を和らげて精度の高い画像を提供することが可能です。
- またエコー検査でも、腫瘍の血流や硬度を測定して乳がんの正確な診断を実施しております。
富士フィルムメディカル社製 AMULET Innovality | SIEMENS MAMMOMAT Revelation | 日立/ALOKA社製 ARIETTA 60 |
MRI
- マンモグラフィや超音波検査では描出されない病変もMRIでは描出可能であり、乳がんに対する感度は乳腺のすべての画像診断法の中で最も高いと言われています。
- 乳腺のMRI検査は放射線被曝はなく、ガドリニウム造影剤を用いた造影検査が基本で、腹臥位で行います。マンモグラフィーや超音波検査で検出された病変の良悪性の鑑別や、乳がんの乳房内広がり診断、薬物治療の効果判定などに用いられます。
- 遺伝子(BRCA)変異を有する女性の乳がんスクリーニングとしても乳房造影MRI検査が推奨されています。
GE社製 3テスラMRI装置 | フィリップス社製 1.5テスラMRI装置 |
吸引式針生検
- 従来は生検することが難しかったマンモグラフィ上の微小石灰化病変や針生検では正確な診断ができなかった小さな病変に対しても画像ガイド下吸引式生検を行うことによって5mm程の切開で組織を採取することができるようになりました。この装置によってDCIS(非浸潤性乳管癌)と呼ばれる早期のがんが多数見つかっています。
- 針生検や細胞診などの検査も迅速に行います。
マンモトームエリート®を導入 | ENCORE ENSPIRE®導入 |
赤外線カメラ
- 当グループでもセンチネルリンパ節生検を施行しています。センチネルリンパ節は原発巣からのリンパ流を最初に受けるリンパ節です。そのリンパ節に転移がなければ理論上他のリンパ節にも転移はないとされます。
- 当グループではセンチネルリンパ節の検出に色素法と赤外線カメラを使った蛍光法を併用することで、より確実にセンチネルリンパ節を同定しています。
充実した治療設備について
放射線治療
~患者さんの体にやさしい、がん治療を目指しています~
- 乳がん術後の再発予防や治療に放射線治療が必要となる場合があります。佐藤病院には高精度放射線治療センターを併設しており、最先端の性能をもつBrainLAB社の「ノバリスTx」を導入しています。
- この機種は、照射範囲を2.5mm単位で制御し、本体に装備されたCT機能を持つX線装置等によって、正確に位置決めを行い、がん病巣にピンポイントで照射できます。治療効果が高く、正常組織へのダメージを最小限に抑えることができる安全な装置です。通常照射に加え定位照射などの高精度放射線治療も行なっています。
定位放射線治療 (68歳女性 乳がん・多発脳転移) |
呼気息止め 定位放射線治療 (67歳女性 乳がん・肝転移) |
化学療法室
- 術前に腫瘍を縮小させるための化学療法、あるいは術後に再発予防のために行う補助化学療法は乳がんの治療において大きな役割を担っています。
- 当グループでは医師だけなくがん化学療法認定看護師や薬剤師などがチームで対応し、抗がん剤治療をより安全に安心して受けていただけるようサポートしています。
- 治療中も症状をこまめに確認し、副作用を最小限に抑えることによって可能な限り外来で化学療法を受けて頂き、普通どおり日常生活を送って頂けるように配慮しております。
緩和ケア病棟
- 男山病院では、緩和ケアの専門医による外来診療と緩和ケア病棟での入院診療を行っています。がんによる、身体と心の辛さを軽減し、自分らしい生活ができるようにサポートを行います。
- 緩和ケア病棟では、手術や抗がん剤など積極的な治療を希望されない、がん患者さん・ご家族の苦痛や悩みをできる限り和らげるよう努めています。患者さんやご家族の大切な時をより良く過ごして頂けるよう、医師、看護師をはじめ、薬剤師、管理栄養士、医療ソーシャルワーカーなどの多職種のスタッフが温かく心配りのある医療ケアを、ゆったりとした療養環境の中でご提供いたします。
リハビリテーション
- 佐藤病院、男山病院ともに、乳がん術後から回復期、緩和ケア期に至るまで、リハビリテーションを必要とする乳がん患者さんを支える体制を整えています。
- 自家組織再建術後や腋窩リンパ節郭清後などは、患側上肢の機能障害が高い確率で出現すると言われております。術後早期からのリハビリ介入は術後疼痛を軽減し、QOL改善、肩関節可動域の改善に対して有意義とされています。
- がん患者リハビリテーションに関する適切な研修を修了した理学療法士と作業療法士が対応します。