脳神経内科
概要
日本神経学会は2018年3月に、「神経内科」ではなく「脳神経内科」と標榜することに決めました。
「神経系」というのは、医学的には体を動かしたり、感じたり、考えたり、覚えたりする情報を伝達する回路のことを指すのですが、「神経質」という言葉からも連想されるように、「神経内科」が心理的な病状を診る科と思われてしまうからです。
「脳神経外科」は主に手術によって脳・神経系の病気を診療することが広く知られていますが、手術以外の方法で診療する「脳神経内科」というのが、受診の必要な患者さんにとって分かり易い名前かもしれません。
最近、当科で扱うことが多い一般的な疾患は、脳梗塞、認知症、パーキンソン病、進行性核上性麻痺、多系統萎縮症、末梢神経障害、緊張型頭痛、てんかん、多発性硬化症、重症筋無力症などがありますが、状態によっては高次医療機関と連携して集中的な検査治療を要する場合もあります。
また、整形外科、脳神経外科、循環器内科、耳鼻咽喉科、眼科、泌尿器科、精神科、心療内科などへの紹介が適切である病状を見極めることも、当科の重要な役割と考えておりますので、『脱力、しびれ、歩行障害、ふらつき、めまい、つっぱり、ひきつけ、むせ、しゃべりにくさ、ものが二重に見える、頭痛、勝手に手足や体が動く、もの忘れ、意識障害』などの症状がありましたら「脳神経内科」を受診して下さい。
なお、神経系の診断には詳しい問診と診察で時間を要することが多いため、あらかじめ御了承頂きますようお願い申し上げます。