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vol.6
放射線治療と言われました。怖くて怖くて

放射線治療と言われました。怖くて怖くて

私のところにおいでになる患者さんが、「放射線治療と言われたのですが、怖くて怖くて心配です」。とおっしゃられることがあります。

放射線と聞くと得体の知れない訳の分からないものと思われる方が多いのではないかと思います。テレビや雑誌では、福島の事故以降いまだに何か体に悪いことが起こるのではないかと言う感じで情報が流されています。でも、実際のところ放射線とはいったい何なのかわかっていらっしゃらないのではないかなと思えます。得体のしれないものは怖いですものね。

胸のX線写真やCTを撮影するX線が多分一番よく知られた放射線だと思います。ところで、皆さんはこの文章を目で見ていらっしゃると思いますが、画面から光が出て目に入っています。X線は実は光の一種です。光は波と考えられますが、目に見える光、紫外線、X線は波の波長が違うだけなのです。日光浴は紫外線を浴びるわけで、短時間ならビタミンDができたりして体に良いのですが、時間が長すぎると日焼けになり、ひどいときには皮がむけたりします。長年紫外線に浴びると皮膚のがんができると言われています。紫外線を利用して皮膚病の治療を行ったりもします。

X線も同様で、適切に使用すれば検査やがんの治療に役立つのですが、不用意にたくさん被ばくしたりすれば皮膚炎などが起こったり、将来がんができたります。全身に被ばくすれば命にもかかわってきます。一方、X線検査やCT検査で何か悪いことが起こりますでしょうか。起きないと思います。これは、X線をきちんと管理して、安全な範囲に安全な量を照射しているからです。

がんの放射線治療でも、主にX線をきっちり管理して用いていますのでご安心ください。佐藤病院のノバリスTXは正常臓器の放射線の量を抑えながら、病気の目的にあった量の放射線が照射できる装置です。ただ、検査よりもたくさんの放射線を用いますので、まったく障害が無いわけではありません。これについては実際の治療の時に説明があると思います。でも考えてください。胃がんの手術で胃を取りますよね。これも、胃が無くなるという副作用ではないのでしょうか。いずれの治療も副作用と利益とのバランスで、するか、しないかが決まってきます。このために、私たち専門医がいるのです。

放射線の副作用は、当たっている場所と量(回数)によって決まってきます。最近は装置の進歩で副作用も少なくなりました。前立腺がんの放射線治療中に「このなんでがんが治るのですか」と聞かれることも多くなりました。がんの治療が難行苦行ではなくなってきているのです。

放射線治療は機械が大きいですが、きっちり管理した放射線を使用してがんを治療していますので、決して怖い治療ではありません。治療中は痛くもかゆくもありません。