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vol.8 カンゾウ先生コラム お酒と肝臓の関係

 ・・・酒を飲むと血液中のアルコール濃度があがり、中枢神経がマヒします。適度にリラックスできる状態を作るのがお酒の効用です。でも大量のお酒では正気を失って暴れたり、眠り込んでしまったりしますよね。アルコールは身体を傷つける物質なので肝臓はそれを無毒なものに変えて体を守ります。肝臓にはアルコールを無毒化する何種類かの酵素がありますが、その力は遺伝的にある程度決まっています。
 顔の赤くなる人はこの酵素が少ないためにアルコールの健康被害を受けやすいとされています。気分が悪くなって全く飲めない人はこの酵素の量が極端に少ない人です。
 肝臓はアルコールによって障害を受けて壊されていく臓器でもあります。長年の過剰な飲酒の積み重ねで肝臓は壊れていきます。膨れ上がった肝細胞や脂肪を含んだ病気の肝細胞が増え、肝臓を肥大化させます。医師がお腹を診察すると硬くて大きな肝臓が手に触れます。まともに働く肝細胞が減るために酒に弱くなったと感じるのです。
 肝臓のほかに、過剰な飲酒で大きく障害される臓器として脳や神経組織、すい臓、心臓があげられます。


日本肝臓学会専門医 小野直美


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